【読書体験】ヘミングウェイはやっぱり素晴らしい 〜『清潔で、とても明るい場所』を読んで〜

ゴールデンウィーク中は、毎日ブログを更新することを目標としていたのに、

気がついたら、ゴールデンウィークなど、とうの昔に過ぎ去り、いつの間にか二週間近く更新が滞っておりました。OMG。

時の流れって早いね。

さてさて、ぼくの引きこもり生活はいよいよ拍車がかかっております。

髪は暴発しておるし、髭はシリアルキラーのそれ。もう、開き直っておりますがね。

 

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(四年前、パリ) 

 

先日、ヘミングウェイの短編を徒然なるままに読み返していました。

中でも特に一番いい短編が、「清潔で、とても明るい場所」

ちくま文庫本版の「ヘミングウェイ短編集」だと、9ページしかない掌編なのにも関わらず、頭の霧が晴れるようなとてもいい読書体験をしました。

 

ヘミングウェイの短編は、冗長なだけの長編小説よりも濃厚で、どの作品も読み応えがあります。高校生の時に「老人と海」を読んだ時は、おっさんがカジキを釣り上げるだけで何の面白みもない話だと思っていたんですけど、そういうことではないんですよね。

ヘミングウェイは、ゴツゴツしたハードボイルド(固ゆで卵的)な作風ですけど、その裏側は繊細です。ヘミングウェイは行間を読ませる作家です。読み終えて時間が経った時に、ヘミングウェイっていいなと思える作家です。

 

「清潔で、とても明るい場所」も虚無的な雰囲気が漂っています。退職して、引きこもり生活をやっている不眠気味の人間には、とてもいい。

あえて話の内容は言いません。ヘミングウェイの場合は特に、あらすじは無意味だと思うからです。

 

今回はちくま文庫の「ヘミングウェイ短編集」を読みましたが、「キリマンジャロの雪」とか「殺し屋」といった短編もとてもいいです。もちろん、どの短編も素晴らしいんだけど。

 

・・・そんなわけで、引きこもり生活はとりあえず続きます。

会社勤めにつくづく疲れたんでね。ナダゆえに。