【NZワーホリ】ニュージーランドで恐怖体験・・・。鶏を締めてきた話

 

なんとなく誘われて・・・

ダックを締めて、その肉をバーベキューで食べた時の話をします。

ぼくはあくまで正直話しますが、食のありがたみを知るよりも、しょんべんちびるかと思うほどの恐怖の方が上回りました。

 

ぼくがブルーベリー農園でひたすらブルーベリーを取っていた時の話です。

地元から働きにきていたキウィ(ニュージーランド人)から、早口イングリッシュで、

「俺んちに来たら、新鮮なダックをやるよ」とお誘いを受けました。

そのキウィの庭ではアヒルを飼っていて、たびたびアヒルの卵をもらっていたのですが、今回はまさかの肉をくれるということでした。

東京生活で鶏を締める機会を見学することはほとんどないので、「あ〜じゃあ、見てみるかあ・・・」くらいの軽い気持ちで、「Thank you」と言った自分を呪いたいですな・・・。

鶏を『締める』というくらいだから、頸椎へし折るくらいのことだと思っていたんですよね・・・。

 

はい。ゆとりです。すんません・・・。

 

スプラッター映画並の激しさ

ブルーベリーピッキングを終えた後、キウィとマオリと韓国人二人とぼくとで車に乗り込み、鶏を締めに出かけました。

そのキウィの庭にはアヒルだけではなく羊やら牛やらでわいわいしていて、ニュージーランドって牧歌的だなあ・・・なんて。まあ、呑気なものでしたよ。この時は・・・。

マオリの人なんて、「ビューティフル!!」なんて言っちゃったりして・・・。

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キウィに「アヒル捕まえて」と頼まれて、アヒルちゃんかわいいなあ・・・なんて思いながら、半ば引け腰でアヒル追いかけたりしているうちに・・・。

 

どんどん雲行きが悪くなって行きました。

 

キウィの人がでかい虫取り網を持ってきて、アヒルを庭の隅に追い込んでは、網ですくいあげていきます。マオリの人なんて、アヒルの群れの中にダイブして捕まえているし・・・。

飛舞う羽毛に、アヒルの悲鳴、狼狽る雛鳥たち・・・。

 

・・・パニック映画か?これは?

 

午後7時の夕暮れ時、ぼくは両手で二匹のアヒルの足首を掴んでいました。

皆で暴れまくるダックを二匹ずつ掴んでいると、キウィがナイフを持ってきました。まだ、ぼくは鶏の大動脈を切って失血死させるくらいのものにしか考えていませんでした・・・。

 

タバコを口に挟んだキウィが、一匹寄越せと言ってきます。

ぼくがおそるおそる逆さまになったアヒルを渡すと、それを杭に押さえつけて・・・

 

スパッ・・・

 

首のないアヒルの断末魔に、暴れ回る体、蛇のようにのたうち回る首にパクパクさせるクチバシ・・・。

これは生きているというのか死んでいるというのか・・・。

さらには暴れ回る体が首の切り口から血を吹き出しながら、羽をばたつかせ、よろよろの足でぼくの方に向かってきました時には、ぼくの喉仏がなくなり、女性の声で「きゃああああああああ」と叫びそうになりました。

 

マオリの人は、アヒルの首の切り口から血が吹き出る様を見て、「ビューティフル」と言っていました

・・・どこがだよ!!

 

「食のありがたみ」と「味」は比例しない!

鶏を締めたあとは、ひたすら毛をむしり、身体の中にホースを突っ込んで血や内臓を洗い落とします。 

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(↑閲覧注意!

 

ぼくはほとんど使いものにならず、毛をちょびちょび毟っていました。(その場にいた韓国人曰く、ショックを受けてフリーズしていた)体温はまだ暖かくて、むちゃくちゃ鶏の匂いがしました。鶏の匂いがあまりにきつくて、胃液が首元まで迫り上がってました。女性の韓国人はたくましく、笑顔でホースを使って、鶏の内側から内臓だのなんだの引きずり出してはゴシゴシ洗っていました。

 

数日後、ダックバーベキューパーティを開催することになりました。

ぼくも頑張って調理しようと思いました。が、ほとんど自炊もしたことのない男がいきなりアヒルを捌けるわけもなく・・・。少しトライした後、他の人に丸投げしました。

みんなたくましかったです。ガツガツ捌いていて。ぼくは心の中でささやかな声援を送っていました。

 

鶏です。生々しいまでに・・・。

http://f.hatena.ne.jp/sentimental-monkey/20200218130950?key=LUBsJ14L5Kbx32VZ

(↑閲覧注意!

 

アヒル肉は細かくカットした後で、味付けをして、焼くことにしました。

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写真ボケてた・・・

 

さて、アヒル肉の味ですが・・・正直に言います。

 

クソ不味かったです。

肉は固いし、脂の味はコテコテすぎて、皆で仲良く胃腸を痛めました。

 

スーパーで買った、ラムと豚と牛肉はうまかったです。

食のありがたみと味は比例するものではないんだなと、ぼんやり考えながら食べていました・・・とさ。