地球の南端!ダニーデンでペンギンを見たり、元・世界一急斜面の坂道を登ったりした【ダニーデン周遊記】
スコットランド系移民の街ダニーデン
南島旅行で数日間、ダニーデンに滞在した。
さて、今回はダニーデンの紹介。というか、ダニーデン周遊記。
やはりニュージーランドは車がないといろいろと不便なのですが、少ない公共交通機関などを駆使してなんとか回った。
ダニーデンはクライストチャーチからバスでおよそ6時間。
ニュージーランドは地球の南に存在する島国だが、ダニーデンはニュージーランド国内でもほぼ真南。ほぼ南極である。
ニュージーランドでは北と南の概念が反対になる。
南に行けば行くほど寒くなり、北に行けば行くほど気候も温暖になる。まるであべこべだ。
だから、ダニーデンは夏でもかなり涼しい。
なんせペンギンがいるくらいなんだから。
そう、今回の目的の一つは野生のペンギンを見に行くこと。
車がないゆえに、ペンギンプレイスに行くまでに、とてつもない出費がかさんでしまったが・・・。今回の旅行で車がないことの不便を思いしり、後日ペーパードライバーながら車を購入するわけになるのであるが、それはまた別の話。
今回はダニーデンの主な観光スポットを紹介していこうと思う。
ダニーデン駅舎
ダニーデンには鉄道が通っている。
とはいっても、日本の電車とは違い、リッチな高速鉄道だ。単なる移動手段というよりも風光明媚な車窓の風景を楽しみながら赤ワインを飲む的なあれ。
115ドルもかかるし、プケランギという田舎町までしか行かない。プケランギからバスに乗り継いで、クインズタウンというニュージーランド屈指の観光名所に行くこともできるが、旅の日数とお金が足りず、断念した。
とはいえ、駅を見るだけなら無料。
そんなわけで、バスを降り、バックパッカーズに荷物を預けた後、とてとてとダニーデン駅舎まで向かう。
ダニーデンの雰囲気は他のニュージーランドの都市と大きく違う。
なんせスコットランド系移民の街だからである。
そのため、ダニーデンは「南部のエディンバラ」とも呼ばれる。ダニーデンはゴールドラッシュで栄えた街であり、ニュージーランドの発展に大きく寄与したとかなんとか。そのため、ヨーロッパ調(エドワード様式とかビクトリア様式というらしい)の建物がずらりと並んでいる。
ちなみにニュージーランド銀行(BNZ)もダニーデンで設立された。
駅舎も立派である。
うむ。綺麗だ。
スコットランドまでは遠いな。
構内にも入れる。
ステンドガラスは汽車。
ホームにも立ち入ることができる。
オタゴ半島、エコツアー
さて、ペンギンプレイスは、ダニーデンから車で40分ほど行ったところにある。
徒歩だと6時間かかる。
ペンギンプレイスの入場料は55ドルかかる。この55ドルはペンギンの保護資金として使われる。
ところで、ぼくはここである思い違いをしていた。
ダニーデン市内からペンギンプレイスまでグーグルマップでは公共のバスが通っていると出ていたのにもかかわらず、確認のために観光案内所(i-SITE)に行ってみると、そんなバスはないというのである。
なんてこった。おのれ。グーグル・・・。
ネットで、ペンギンプレイスのツアーは予約してしまっているし、予約のキャンセルはできない。
案内所のおばさんから提示された選択肢は二つ。
①ヒッチハイク
②ダニーデン発のペンギンプレイス経由のエコツアーに強引に参加させてもらう
ヒッチハイクなどする気はさらさらなかったので、ある意味、仕方なしにエコツアーに参加することに。
ツアー代金は155ドルだったが、そこにはペンギンプレイスの入場料も含まれているので、その分は差っ引いてもらった。つまり、100ドル追加で払うことになった。
つくづく自動車がないと大変である。
このエコツアー、オタゴ半島の先端まで船で見て回って、それからバスでダニーデンまで帰ってくるというものだ。
乗り掛かった船とはまさにこういうことだなと思いながら、半島をぼんやりと見る。
船上はめちゃ寒い。
ツアーガイド兼船長がゴールドラッシュの説明を何やらしているが、景色が綺麗だってことは分かる。鳥がいっぱい飛んでいるし、珍しい鳥らしいが、おお〜と思いながら見る。遠目からだと、どの鳥も基本的に同じようにしか見えないのだ。
・・・・・・
ん?・・・あれは?
ぺ、ペンギンだ!
1匹で海を漂っている。
一気にテンションが上がる。とはいえ、近くでは見れないし、望遠レンズも持ってないので、写真だと見づらい。それにこのペンギンはブルーペンギンといって、体長も30cmくらいしかない超ちっこいペンギンなのだ。
かわいいぞ。ぼっちペンギンだ。
ぬいぐるみが海を漂っている感じである。
その後も、イルカがいたり、
アザラシがいたり、
アホウドリがいた。
ちなみにアホウドリの英名は、アルバトロスである。・・・
和名考えたやつ、ひどくね?
眼光の鋭い立派な鳥なのに、名前から想起されるイメージはよだれを垂らしたバカ面になってしまう。
アルバトロスセンターもあるというのに・・・。
ペンギンプレイス(オタゴ半島)
さて、お待ちかね。ペンギンプレイス。
一日に何回かツアーが行われているが、時間の都合上、昼間の部に参加することになった。
最初にペンギン絶滅の危機の話をツアーガイドから聞く。
マジ温暖化ヤバイらしい。
(それくらいしか言っていることが分からんかった)
さて、次に行ったのは、ペンギンプレイスで保護している弱ったペンギンたちのいるところ。
怪我しているとか羽毛が入れ替わらないとか、なんとか。
怪我をしていようがなんだろうが、かわいいものはかわいい。
ペンギンを近くで見ることができたのは、ここが最初で最後であった・・・。
なんせ、時間帯が悪いのである。
ここにはニュージーランド固有種であるブルーペンギンとイエローアイズペンギン(遊戯王カードで出てきそうな名前だなと思った)が生息しているが、朝方に海に出かけ、夕方に海から帰るというサラリーマン的な生活をしているからだ。
端的に言うと、引きこもりのペンギンはほとんどいなかった。
いたのは、人間の手で作られた木箱の影から睨み付けていたこいつ。
睨み付けてないで、仕事しなさい!
いや、せめて出てきて、姿を見せなさい!怖くないから!
とって食おうとするわけではないんだよ?
・・・。
まあ、仕方ないか・・・。
景色は抜群に綺麗である。
う〜ん。
まあ、この景色見れたし、引きこもりのペンギンとか手負いのペンギンとかしか見れてないけど、雄大で美しい自然は恐ろしく残酷なものに裏打ちされているって結論でいかがでしょうか?
トンネルビーチ
さて、ダニーデンに戻って、公共バスを駆使して、近くのビーチに行きます。
ここも風光明媚な景色が見れるとかなんとか。
うおおおおお。すげえ。
すごい綺麗だ。
なんかマリオゴルフの難易度高めのショートホールで出てきそうな感じ。
やっぱりニュージーランドはすごいなと思いました。
ボールドウィン・ストリート(元・世界一急勾配の坂)
ダニーデンは坂の多い街ではあるが、ここには超急勾配の世界で元・一番急勾配な坂がある。
「元」と言うのは、なんと計測ミスによって2019年にウェールズのどこぞの坂の方が急勾配だということが発覚してしまったのだ。
つまり、今は「元」がつく。そんなこと知りたくなかった。
元がつくだけで、威厳がぐっと下がる。ボクシングの世界でもないから、まさか世界一に返り咲くこともできやしない。
とはいえ、勾配は最大35%。
スキー板を履いて、滑っていったら、月まで飛んでいってしまうくらいの急勾配だ。
この坂の入り口までは市内からバスで行く。
歩いたら1時間くらいである。
トリックアート的なこともできる。
ここまで急斜面だと、上り下りがかなり怖い。
どこぞの残念なアイドルが全力でこの坂を駆け上ろうとしても、まあ、登りきれないのがオチだろう。
頂上まで登った。
下が見えない。
帰り道、どういう因果だったかは忘れたが、ニュージーランドのプロのバスケットボールリーグでプレイしている日本人に車でダニーデンの駅前まで送ってもらった。
そういう日本人もいるんだなあと思いましたとさ。
次回は自動車購入編!