ニュージーランドの荒海で釣りをしたら、いろいろすごかった【カイコウラ滞在】
南島のカイコウラに行ってきました
ずっとニュージーランドにきてから、2ヶ月経つが、ずっと北島にいてばかりで、南島に行ったことがなかったため、つい昨日、一週間の南島旅行を断行した。
その際に、立ち寄ったのが、「カイコウラ」という街。
クライストチャーチからバスで3時間ほどのところにある港町だ。
カイコウラという不思議な地名は、「伊勢海老(crayfish) を食べる」という意味のマオリ語。
なんというか豪快なネーミングで、名前のイメージだけで条件反射的にこちらまで伊勢海老を食べたくなってくる。
カイコウラはホエールウォッチングもできるが、今回は個人的な趣味もあり、チャーター船で海釣りすることにした。
カイコウラはフィッシングするにはベストスポットだという話らしい。
ニュージーランドの生態をおかしくさせるほど、釣りまくってやるぜ。
そんなわけで、カイコウラに到着してすぐに、i-SITE(観光案内所)に行って、フィッシングツアーの予約を済ますと、海辺を散策した。
ちなみに、1時間ほど歩くと、アシカやアザラシ(seal)もいる。
宿泊先のバックパッカーズも雰囲気の良い感じのところだった。
ニュージーランドは田舎に行けば行くほど、いい。
あれ?これから釣りに行くんですよね?
朝早く起きれる自信がなかったので、昼の11時の船に乗ることにした。
酔い止め(motion sickness)を薬局で購入したのち、海を見ながらサンドイッチを食べて、釣船会社に向かった。
手ぶらで行けるのがとてもいい。
・・・i-SITEに教えられた道を行くとなんか普通の民家にたどり着いた。おそるおそる家の中に入ると、おっさん達が呑気にテレビでクリケットの試合なんかを見ている。
「おお?予約客?」なんて聞いてくるから「i-SITE経由で」と答えると、「じゃあ、出航までくつろいでて」と、人の家のリビングでルールの分からないクリケットを見ていた。
こんなんでいいのか?
ニュージーランドの太公望になるつもりできたのに、ちょっと拍子抜けである。
11時になると、「じゃあ、これから車でボート曳いて海まで行くから、ボートに乗ってて」と言われ、のんびり出発した。
荒波がヤバい
数人しか乗れない小さいボートで海に出る。
この日は波も強く、ジェットコースターに乗っているかのような浮遊感がキツい。
海って怖いなあ・・・って思った。
ボートもかなりのスピードで飛ばすため、何かに掴まっていないと振り落とされそうだった。
出航15分で気分が悪くなってきた。
ニュージーランドの太公望とか、ぬかしている場合ではない。
胃からの分泌物を我慢しながら伊勢海老と魚釣り
伊勢海老がたくさん獲れる町と呼ばれるだけのことはある。
釣りに行く前に、伊勢海老の罠を回収しに行った。
カイコウラで伊勢海老採り pic.twitter.com/bHxCtHUXnV
— あまのじゃくのきまぐれ (@amanojakky0217) 2020年3月2日
せっかく獲った伊勢海老を海にぽいぽい放り投げているのは、法律で規定されたサイズ以下のものだからである。ニュージーランドの自然が保たれているのも、人の努力があってのものなのだ。とはいえ、ちょっともったいない気がしてくる。
普通に食えるサイズじゃん・・・。それ・・・。
と、心のなかでツッコミを入れる余裕もなかった。
なぜなら、このとき、ぼくの胃はひきつけをおこしていたからである。
強い酔い止め飲んだはずなんだけどなあ・・・。
仕掛けを3つ回収して、規定サイズ以上の伊勢海老は三匹取れた。🦞🦞🦞
20分ほど海の上をライドし、船をとめると、船長が「ようこそ。我々のオフィスへ」と言う。
希少生物のアルバトロス(アホウドリ)が海上を飛んだりしている。
アホウドリとは珍妙な鳥である。アヒルみたいに波に揺られて、ぼんやりしているかと思えば、空に羽ばたいた様子は巨大なワシそのものである。
本当は写真に収めたかったのであるが、ぼくはゲロゲロ寸前だったのである。
察して欲しい。
さて、釣り開始である。
2時間のフィッシングツアーだったので、釣りに費やした時間は1時間弱ほどである。
水深はなんと100mである。さらに手巻きリールである。おまけに波が強い。
具合が悪すぎて、もはや、魚のあたりが分からないのである。
とはいえ、さすがはニュージーランド。頃合いを見計って、釣り糸を回収すると、魚がちゃんと2匹ついている。🐟🐟
「シーパーチ」と呼ばれる魚である。
日本で言うところの、「カサゴ」とか「アカハタ」のようなものだろう。
それにしても、水深100mを手巻きで巻き上げるのは、重労働である。
ぼくは4匹釣ったが、そのうちの2匹は「ニモサイズ」と言われて、海にリリース。
食べ頃サイズじゃん・・・。と心のなかで呟いたが、仕方がない。
5人ほどが釣りをしていたが、1時間弱で、どれくらい魚が釣れたかというと、こんなに釣れた。
リリースサイズを含めずに、これである。
入れ食いすぎた。
ちなみに、灰色の魚は「ブルーコッド」と呼ばれる高級魚である。
見てくれは悪いが、見てくれの悪い魚ほど美味しかったりする。日本でよく釣れる、「トラギス」に似ているが、ニュージーランドでは真鯛なみに高級な魚として扱われている。
実際、ぼくの財布事情では手の届かない魚である。
そして、今回、ぼくはブルーコッドを釣っていない。ブルーコッドを食ベる機会はお預けである。とほほ・・・。
イルカもいるぞ!
待望の陸地への帰り道、イルカにも遭遇した。
カイコウラでイルカを見る pic.twitter.com/dFOD25gjm6
— あまのじゃくのきまぐれ (@amanojakky0217) 2020年3月2日
海に出るだけでも、エコツアーである。
魚と伊勢海老は近くのレストランに持ち込む
魚は切り身にして貰った。
釣りをして、海洋生物をいろいろ見て、伊勢海老と魚を貰って、110ドル(7,500円ほど)は個人的にはめちゃくちゃお得だった。
伊勢海老と魚を持ち街中を歩く不審者と化したが、それもレストランに行くまでの間である。
中華レストランで、釣った魚は美味しくいただいた。
味については何をか況や。
大満足だった。
機会があれば、釣りに行ってみることをおすすめしておく。